ら織や
ら織やについて


自然豊かなこの岩手で、私たちは「ら織(おり)や」を2010年春からスタートさせました。「ら織や」とはラオスのラオと織屋の二つの言葉の"掛け言葉"です。

「ら織や」はラオスと岩手のコラボの目的をはじめ、ラオスの品質の優れたシルク製品と岩手の希少な天然素材を使用したカゴバッグ製品をくらしにお届けし、伝統として培ってきた高い品質と技術を持つ女性の社会的地位向上の実現に向け、自然の素材である事にこだわります。


ラオスとその自然素材



ラオスは東南アジアに位置し、人口は650万人に満たないながらも、49部族から形成されている集合体国家です。近代史から見たラオスは、タイやフランス領下となりながらも独立し、また、ベトナム戦争に巻き込まれ、人口一人当たり2トンもの大量の爆弾を投下され、多くの不発弾の処理が進まない状況で今日を向かえています。
ラオスには大河であるメコンがあり、雨期による恵みの水が豊かです。その環境のもと、暖帯地帯のかしの木(備長炭の原材料)や多くの森と植物がその恵みにより育まれています。その中に村々が点在し、その多くの除草剤等の薬剤を使用する事もなく、野菜・果物・コットン・桑の木が作られているのです。


Pure Cotton / Pure Silk

多くの資金と政治力を必要とする "オーガニックコットン"という名称には3年間薬剤を使用していないという薬剤期間の時効がつきまとっています。

ラオスは多くの植物を共に植える事により、自然の力で虫を駆除します。つまり薬に依存しない植物の育て方を知っています。ただし大量に育てる事も出来ません。そのかわりに全く薬剤の期限も限定されるオーガニックコットンではありませんが、全く薬とは無縁のピュアシルクやコットンがラオスにはあるのです。



女性の手によって守られてきた技術



伝統的に科学染料も使用する事も無く、樹木や果物等を利用して多彩な色を創り、草木染とは思えないほどの色を織柄で布をラオスの女性の手で織り上げていくのです。ラオス女性の刺繍と間違えるほどの織りの技術を紹介したいと考えます。
桑の葉で育てた蚕から繭を作り、また耕作した土からコットンを採り、糸を紡ぎ、染め、機で織り、唯一機械であるミシンを使い、シルクストール、シルクバッグ、コットン製品等を作り上げるラオスの女性に優しさとたくましさを感じます。

機械で糸にした時の細さを示す"デニール"という単位があります。ラオスでは指先で糸を紡ぎ、糸の細さを決めているのでデニールという単位がある事を知らない方がほとんどです。
ラオスのシルクやコットンは、まさにピュアであり、他の東南アジアで機械編みされているシルク・コットンとは全く異質である事をお伝えします。
だからこそ2010年東南アジアのシルクコンテストでシルクの素材・染め・織の技術が認められ、5部門で優勝したのも当然の結果と言えるでしょう。
伝統として培ってきた高い品質と技術を持つラオスの素材と女性の社会的地位向上の実現に向け、ラオスにこだわります。


コラボレーション



各地域で県産品、地産品としてその地域の食材や手工芸品が数多く見受けられます。地域素材を生かした籠や染・織物は多くの観光地で紹介されています。しかし、共同製作というコラボレーションは少なく、まして、外国との組み合わせは見ることはありません。

河川がダム建設により天然素材としてのクルミの樹皮も年々確保できる数が減少してきています。某大手販売店も材料調達が難しくなり自社中国工場から製品化した物を販売せざるを得ない状況にあるます。

ASEAN / 岩手県ら織やはラオスの品質の優れたシルク製品と岩手の希少な天然素材を使用した製品を提案し、アセアンと岩手のコラボを創造したいと考えております。

ラオスという人口約632万人(2008年の総計)49部族の女性の人々の素晴らしい技術の紹介と中国・タイ・ベトナムの巨大振興に狭まれ、サテライトファクトリーとしての役割(新興国の下請負)をしている、後進国(新振興国)のラオスで、農業の傍らで生糸から染色し機織りをする女性の社会的自立を手助けする事も大切な次の世代の両国の架け橋となる事を切に希望するのです。

縦と横糸が両国の友交を織りなす、 ら織やであり続けたいと考えます。